ファンシー・グッズの歴史を振り返る「大正から始まった日本のKawaii展」

東京都文京区の弥生美術館で開かれている。7月1日まで。月曜休館。ファンシー・グッズとは文具や小物などの身辺雑貨に「かわいい」という価値を加えた品のこと。日本で広がった言葉で、同館学芸員中村圭子さんは「ファンシーという言葉の登場は昭和50年代だが、大正時代にはすでにかわいい雑貨が若い女性の心をとらえた」と解説する。大正3年に竹久夢二が東京・日本橋に開いた「港屋絵草紙店」が発祥で、アールヌーボー調の草花図案の千代紙などを発売。西洋文化を取り入れた絵柄が人気を博したという。昭和の初めには、漫画家松本かつぢの「くるくるクルミちゃん」の絵柄のかるたなどが発売された。戦後は蔦谷喜一のぬり絵や内藤ルネ水森亜土など人気イラストレーターが続々と登場。「ハローキティ」などの人気キャラクターを生み出した「サンリオ」の登場で、カワイイ文化がさらに広がったという。