バラク・オバマ米大統領、カニエ・ウェストの米大統領出馬宣言にジョークを飛ばす

バラク・オバマ米大統領と、グラミー賞受賞ヒップホップ・アーティストで音楽プロデューサーでもあるカニエ・ウェストが10月10日(現地時間)の朝にサンフランシスコで行われた選挙基金調達イベントに参加した。オバマ米大統領は、8月に開催されたMTVビデオ・ミュージック・アワードでウェストが発言した2020年の米大統領選への出馬宣言について感想を述べた。

オバマ米大統領は、「皆さんは近いうちに、政治の世界に入ろうと考えている男性のことを耳にするだろう」と、サンフランシスコの歴史的なウォーフィールド・シアターの満員の会場で語った。

「それは皆さんが知っている人物です」とオバマ米大統領は続け、「もしカニエ(ウェスト)が米大統領(POTUS)への出馬を真剣に考えているのであれば、米大統領を”peezy”(カニエの愛称”yeezy”をもじって)と呼べるだろう」と、ラッパーにアドバイスを与えた。

また、「まるでリアリティーテレビ番組に出ているような変わったキャラクターの人たちと一緒に仕事をすることになる」「”美しく黒いねじれた幻想”を持っていると言うが、これは政治の世界では、公式な党略(党のはかりごと)をサポートすることだと知られている」「そんなことを言っちゃいけない。そんな発言をして議席を失った人達がたくさんいる」と、ウェストが2010年にリリースした大ヒットアルバム『マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー』を交えてジョークを飛ばした。

さらに米大統領のジョークは止まらなかった。「この国が、シカゴ南部出身の変な名前の黒人を米大統領に選ぶと本当に思っているのかい?」

オバマ米大統領は、3つの選挙基金調達イベントに参加するため10月10日(現地時間)の夜にロサンゼルスを訪れた。そのうちのひとつは、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の監督を務めたJ・J・エイブラムス監督の自宅でのイベントで、もうひとつは、俳優兼アーティストのジェイミー・フォックスのパフォーマンス会場だ。