乳母カィエタの墓を建てて,魔女キルケの国を逃れるアイネイアース

手描きエナメルすなわちエマーユ画は,15世紀のフランス,ネーデルラント,イタリアにおいては新しい画法だった.したがってこれらのエマーユ画に年記はないが,このシリーズすべての裏面に用いられている典型的なタィプが現れるのは1525年頃であるので.これらのシリーズの制作年は上述の1502年もしくは1517年のいずかよりもかなり遅もにとがわかる.このエマーユ絵師はこの新しい技法を自山に以使できたにもかかわらず.手本として採川した版画にかなり忠実であったので,明確さを欠いた遠近法や幾分ぎごちない人物のデッサンに見られるようにこれらのエマーユ西の様式はやや般古的である.

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