マグカップの底に隠された宝飾品、アウシュビッツで発見

    ナチス・ドイツ(Nazis)による略奪を恐れ、マグカップに取り付けた二重底の中に隠されていた金の指輪とネックレスが発見された。アウシュビッツ(Auschwitz)強制収容所跡地にあるアウシュビッツ・ビルケナウ博物館(Auschwitz-Birkenau Museum)が19日、発表した。

 第2次世界大戦(World War II)中、占領下にあったポーランドの同強制収容所が解放されたのは、約70年前。博物館のスタッフがさび付いたエナメル製のマグカップに隠された宝飾品を発見した。このマグカップは、現在博物館に展示されている台所用品数千点のうちの一つだという。

 同博物館の広報担当者はAFPに対し、「こうした発見はたびたびあるが、今回のような宝飾品の隠し方は珍しい」と語った。持ち主を特定することは不可能だという。

 博物館のスタッフはこれまでにも、「小さなボタンやフォーク、食器類、ガラスの破片、瓶」など、さまざまな物を発見してきた。

 ポーランド南部のオシフィエンチム(Oswiecim)にあるアウシュビッツ強制収容所では、1940~1945年の間に欧州のユダヤ人約100万人が死亡した。