派手なメークのプーチン氏画像、ロシア政府が拡散禁じる

ロシア司法省は7日までに、プーチン大統領の肖像にメークを施して同性愛者であるかのように描いた画像の流布を法的に禁止した。

 

そうした違反画像を流布したり、インターネットでリツイートしたりシェアした場合、15日間の収監もしくは3000ルーブル(約5900円)の罰金が科せられる。

 

派手な化粧を施したプーチン氏の肖像がインターネットで出回るようになったのは2011年ごろのこと。特に同性愛宣伝禁止法に対する抗議運動が高まった13年ごろから幅広く出回るようになった。

 

同性愛宣伝禁止法は同性愛を「非伝統的な性的関係」と規定し、子どもの耳に入る可能性のある公の場で同性愛者の権利や関係について話すことを禁じている。

この種の画像が法廷で初めて裁かれたのは昨年のことだ。モスクワの北西にある町の裁判所で、ある男性がソーシャルメディアへの投稿で敵意や対立をあおったとして起訴された。

投稿の中には、ナチスの制服を着た移民や兵士を描いたものの他に、「顔にメーキャップを施したプーチン大統領に似た男性の画像のついたポスター」が含まれていた。

 

この男性によれば、法廷は画像について「まるでロシア大統領が非伝統的な性的指向を持つかのように」ほのめかすものだとの認識を示したという。被告は有罪判決を受けたが罰金刑や懲役刑は科されず、精神科の施設に送られた。その後、釈放されたかどうかは知られていない。

 

ロシアで同性愛そのものを禁止する法的規制が緩和されたのはソ連崩壊後の1993年になってからだ。