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集団虐殺、連れ去られた子どもたち

過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に占拠されていたイラク北部の街シンジャル。大勢の住民がISISに連れ去られ、子どもたちの多くは今も行方が分からない。殺害された住民が集団で埋められた地を、マハマ・シャンガリ市長の案内でCNN取材班が訪ねた。

シンジャルは少数宗派ヤジディの中心地で、人口は約9万人。ISISは一帯の集落から男性や女性や子どもたちを集めて車で連れ去った。

街の周りには土砂を積み上げて作った防御壁が築かれている。ここがISISによる大量虐殺の行われた地だと市長は言う。

埋められているのはISISに従わなかった男女や少年兵となることを拒んだ子どもたち130人あまり。ISISが集めた住民の中から選び出し、近郊の制圧地タルアファルに連行しようとしたが、それを拒んだために殺害され、埋められたという。

地面には今も、犠牲者の手をしばっていたひもや、最後まで握りしめていた数珠、ISISが撃った銃弾の薬莢(やっきょう)が散乱する。

一方、ISISから逃れた住民は、イラク北部に点在する避難民キャンプに暮らす。クルド人自治政府によれば、シンジャルや周辺のヤジディの集落からは600人あまりの子どもが連れ去られた。そのうち約200人は脱出して、クルド人自治区にある避難民キャンプに身を寄せている。

ISISは今も少年兵を集めようと躍起になっている。米軍関係者によれば、イラクの要衝ラマディを失ったことで焦りを感じ、熟練戦闘員を前線から撤収させて、代わりに子どもに見張りをさせたり自爆テロを実行させたりしているという。