イスラエル 性的マイノリティー襲われ6人重軽傷

中東のイスラエルで、同性愛者など性的マイノリティーの人たちがパレードを行っていたところ、これに反発する超正統派と呼ばれるユダヤ教徒の男が参加者を次々に刃物で刺し、6人が重軽傷を負いました。
イスラエルの西エルサレムで30日、LGBTと呼ばれる性的マイノリティーの人たちによる恒例のパレードが行われ、同性愛者や心と体の性が一致しない性同一性障害の人たちなど数千人が、町の中心部を練り歩きました。

このさなか、男が突然、叫びながらパレードの参加者を刃物で次々に刺し、6人が重軽傷を負いました。

男は、駆けつけた警察官に取り押さえられ、逮捕されました。

イスラエルの警察によりますと、逮捕された男は、厳格に戒律を守ることで知られる超正統派と呼ばれるユダヤ教徒で、10年前にも同じパレードを襲撃したとして有罪判決を受け、最近まで服役していたということです。

イスラエルでは、地中海沿いの都市テルアビブは性的マイノリティーの権利を尊重する寛容な文化で知られていますが、西エルサレムとその周辺は保守的なユダヤ教徒が多く住み、新たな価値観を巡ってたびたびあつれきが生じています。