その消失点をまさにクリオ像の前の所に定めている

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  画家は画面の線遠近汰く透視図決)的設定に当たっては、その消失点をまさにクリオ像の前の所に定めている。さらにその上、フェルメールは、恐らく、画面の設定のための光学的補助手段としてカメラ・オブスクーラを不リ用しているようである。

 

  同時にこのカーテンは、さる画家が、もともとその背後にあった絵を覆い隠していると人に思わせるほど、見事な!肌だましのカーテンの描写を行ったという、周知の古代の芸術家の逸話をほのめかすという点で、内容的な意味ももっている。